占いで良いことを言われると、うれしくて心が軽くなりますよね。
でも、良い話ばかり続くと、「私を喜ばせるために言っているのかな?」と、ふと気になることもあるでしょう。
アゲ鑑定とは、相談者が喜ぶように、読み取った結果よりも良い内容を伝える鑑定を指す言葉です。
ただ、良い結果が出たからといって、それがすぐにアゲ鑑定だとは限りません。
反対に、厳しいことを言う占い師だから信頼できるというわけでもないのです。
この記事では、元占い師の視点から、アゲ鑑定が生まれる理由やサゲ鑑定との違いをお伝えしながら、見分け方を一緒に見ていきます。
受け取った言葉をどう受け止めればよいか、ゆっくり考えていきましょう。
アゲ鑑定とは?サゲ鑑定との違い
アゲ鑑定とは、相談者を喜ばせたり安心させたりするために、読み取った結果よりも良い内容を伝える鑑定を指します。
「上げ鑑定」と書かれることもあります。
たとえば、恋愛の進展は難しいと読み取っているのに、相談者の期待に合わせて「順調に進みそうですよ」と伝えるような場合です。
気をつけたい点を伏せて、明るい可能性だけを強調するのも、同じような伝え方といえます。
一方、サゲ鑑定は、必要以上に悪い結果を強調したり、否定的な伝え方で相談者の不安を大きくしたりする鑑定のことです。
どちらも占術の正式な分類ではなく、口コミなどでは受け取る人によって使い方に幅があります。
良い結果だっただけでアゲ鑑定、厳しい結果だっただけでサゲ鑑定と決まるわけではありません。
二つの違いを考えるときは、結果が明るいか暗いかだけを見るのではありません。
期待や不安を必要以上に膨らませる伝え方になっていないか、そこにも目を向けてみてください。
占いで良いことばかり言われたらアゲ鑑定?
良い結果が出ること自体はアゲ鑑定ではない
占いでうれしい結果が続くと、「私に都合の良いことばかりだけど、本当かな?」と気になることもありますよね。
けれど、占い師が読み取った内容をそのまま伝えた結果、明るい話が多くなることもあります。
相談者にとって喜ばしい内容だったというだけでは、アゲ鑑定とは判断できません。
たとえば、恋愛の相談で「関係が進展する可能性がありそうです」と伝えられた場合。
その言葉が鑑定で読み取った内容に沿っているなら、前向きな結果として受け取ってよいでしょう。
一方で、難しいと読み取っているのに、相談者を喜ばせるために「うまくいきますよ」と話を変えるなら、意味が違ってきます。
うれしい言葉かどうかよりも、相談者の望む答えに合わせて内容を変えていないか、そこに目を向けてみましょう。
優しく励ましてもらえたことまで、疑う必要はありません。
厳しいことを言う占い師が正しいわけでもない
反対に、耳の痛いことを言われると、「ここまではっきり言うのだから、本当に見えているのかも」と感じることもあるものです。
でも、言葉の厳しさと、鑑定の正確さは別の話です。
ショックを受けるほど強い言い方だったとしても、それが結果の正しさを裏づけるわけではありません。
望んでいた答えと違っていても、理由を丁寧に説明してもらえれば、今の状況を見つめ直すヒントになることはあります。
たとえば「今は進展を急がず、相手の反応を見ながら関わってみては」という伝え方なら、自分にできることも考えやすいですよね。
一方で、人格を否定されたり、必要以上に不安をあおられたりしたときは注意が必要です。
「つらいけれど正しいことを言われたんだ」と、無理に納得しなくて大丈夫です。
厳しい結果にも、相談者を思いやる伝え方はあります。
傷つく言葉を我慢することが、良い鑑定を受ける条件ではありません。
言われたことが心に残って落ち込んでいる方は、占いで悪い結果が出たときの受け止め方と対処法も参考にしてみてください。
元占い師から見たアゲ鑑定が生まれる理由
相談者を安心させたい
私が占い師をしていたときも、「せっかく占いに来てくれたのだから、少しでも元気になって帰ってほしい」という気持ちがありました。
悩みを抱えて相談に来てくださった方に、何か希望を持ち帰ってもらいたい。
そんな思いから、鑑定の中で明るい可能性を探したくなる気持ちは分かります。
前向きになれる言葉を届けること自体は、悪いことではありません。
気持ちが軽くなることで、「もう少し頑張ってみよう」と思えることもあるでしょう。
けれど、安心してもらうことを優先しすぎると、伝える必要のある注意点まで省いてしまうかもしれません。
「元気になってほしい」という思いがあっても、読み取った内容を都合よく変えてしまわないようにする必要があります。
悪い結果を伝えるのが怖い
望んでいる答えとは違う結果を伝えるのは、占い師にとっても勇気がいります。
私自身も、「この結果をお客様が受け止められるだろうか」という不安がありました。
相談者が強く願っていることほど、難しい結果をどう伝えればよいか、言葉を選びたくなるものです。
その迷いから、厳しい部分を曖昧にしたり、わずかな良い可能性だけを大きく伝えたりしてしまうこともあります。
傷つけたくない気持ちに加えて、伝える側がつらい場面を避けたい気持ちも重なっているように思います。
だからといって、厳しい言葉をそのままぶつければよいわけでもありません。
結果と一緒に「今できること」や「気をつけたいこと」を伝えるなど、希望を残しながら誠実に話す工夫が必要だと思います。
リピーターや高評価を意識してしまう
相談者への思いやりとは別に、「また相談してほしい」「良い口コミを書いてもらいたい」という気持ちが、鑑定に影響する場合も考えられます。
たとえば、電話占いなどで口コミを見て占い師を選ぶ場面では、評価が気になることもあるでしょう。
「望まない結果を伝えて、がっかりされたらどうしよう」と考えると、相手が喜ぶ答えに寄せたくなる可能性はあります。
もちろん、リピーターを大事にすることや、高評価を目指すこと自体に問題があるわけではありません。
丁寧に話を聞き、納得できる説明をすることで信頼を積み重ねる占い師もいます。
満足してもらいたい気持ちが強くなりすぎると、鑑定内容よりも「言ってほしそうな答え」を優先してしまうことがあります。
人気や口コミの良さだけでは、その違いまでは分かりにくいものです。
占い師本人にアゲ鑑定の自覚がない
アゲ鑑定のような伝え方になっていても、占い師本人は「相談者を励ましているだけ」と考えている可能性があります。
たとえば、いくつかの解釈ができる結果について、いつも最も明るい意味だけを選んで伝える場合です。
一つひとつは前向きな読み方でも、注意点や難しい面が抜け落ちれば、相談者には良い話だけが届くことになります。
また、相談者の願いに共感するうちに、「そうなってほしい」という占い師自身の気持ちが、読み取りに混ざってしまうこともあるかもしれません。
励ますことと、望む結果に合わせることは、近いようで違います。
私自身、相談者に元気になってほしいという気持ちがあったからこそ、この違いは意識しておきたいところだと感じます。
こんな鑑定は要注意?アゲ鑑定の見分け方
都合の良い結果ばかり続く
相談するたびに「相手もあなたが好き」「待っていれば願いが叶う」と言われると、うれしい反面、少し気になることもありますよね。
良い結果の数よりも、うまくいくための条件や注意点まできちんと説明してくれているかどうかに目を向けてみてください。
たとえば、相手からの連絡が途絶えたと相談しても、その状況には触れず、毎回「愛されているから大丈夫」で話が終わる場合。
なぜそう読み取れるのか、もう少し説明を聞いてみてもよいでしょう。
良い話が続くことだけで、アゲ鑑定とは決められません。
ただ、気になっている問題を尋ねても明るい言葉だけが返ってくるなら、その疑問は見過ごさないほうがよさそうです。
相談者の言葉に結果を合わせていく
鑑定の途中で希望を伝えたあと、結果が都合よく変わっていないかも、振り返ってみましょう。
たとえば、最初は「今は恋愛への関心が薄そう」と言われていたとします。
ところが、「でも、私のことを好きだと思うんです」と話した途端、「そうですね、強い好意があります」と変わるような場合です。
説明がなければ、戸惑ってしまいますよね。
もちろん、新しい事情が分かることで解釈が変わることはあります。
話を丁寧に聞いてくれることや、相談内容に応じて読み直すこと自体は、不自然ではありません。
気になるときは、「先ほどの結果とは、どのようにつながりますか?」と聞いてみてください。
変わった理由を説明してくれるか、それとも同意するだけで終わるかを見ると、判断しやすくなります。
根拠や理由を説明しない
「大丈夫ですよ」と言われても、どうしてそう判断したのかが分からないと、安心しきれないこともあるでしょう。
ここでいう根拠とは、未来がそのとおりになる証明ではなく、占い師が何をもとに、どう読み取ったのかという説明です。
タロットなら、出たカードの意味や配置を相談内容と結びつけて話してくれるか。
ほかの占術でも、どのような点からその結果を伝えているのかを聞いてみるのも一つの方法です。
詳しい専門用語が並ぶ必要はありません。
「なぜそう言えるのですか?」という疑問に、分かる言葉で答えてくれるかがポイントです。
説明が短いだけで、アゲ鑑定とは言い切れません。
ただ、質問しても「信じていれば大丈夫」と繰り返すばかりなら、納得できないまま受け入れなくても大丈夫です。
「絶対うまくいく」と断定する
「絶対に復縁できます」「100%、願いは叶います」と言い切られると、不安なときほど心強く感じるものです。
けれど、未来には自分の選択や相手の意思、その後の状況なども関わります。
力強い言葉であっても、それだけで結果が保証されるわけではありません。
前向きな見通しを伝えることと、望む未来を約束することは別です。
条件や注意点を説明せず、良い未来だけを断言する場合は、その言葉だけで大きな決断をしないようにしましょう。
ここまでの特徴は、アゲ鑑定だと断定するためのチェックリストではありません。
一つの言葉だけを切り取らず、質問への答え方や説明の一貫性も含めて、鑑定全体を振り返ってみてください。
アゲ鑑定は当たらないの?
アゲ鑑定でも結果が当たることはある
「アゲ鑑定だったのなら、言われたことは全部外れるの?」と、不安になる方もいるかもしれません。
けれど、相談者の希望に合わせて伝えられた内容でも、その後の出来事と一致することはあり得ます。
たとえば「連絡が来ますよ」と言われ、実際に相手から連絡が届く場合です。
「結果が当たったこと」と「誠実に鑑定していたこと」は、別のものとして捉えると分かりやすくなります。
言われたとおりになっても、それだけでは、占い師が何を読み取り、どのような意図で伝えたのかまでは分かりません。
うれしい出来事があったなら、その喜びまで疑わなくて大丈夫です。
ただ、一度当たったからといって、その後の助言もすべて正しいとは限らないのです。
占いの結果が外れる理由は一つではない
反対に、期待していた未来にならなかったとしても、それだけで「アゲ鑑定だった」とは判断できません。
占い師が読み違えた可能性もあれば、相談の意図が十分に伝わっていなかったこともあります。
時期や言葉の受け取り方に、ずれが生じていることも考えられます。
また、鑑定後に自分や相手の選択、周囲の状況が変わることもあるでしょう。
だからこそ、外れた理由を「あなたの信じる気持ちが足りなかったから」と、相談者だけの責任にする説明には無理があります。
期待した結果にならなかったことで、自分を責めないでくださいね。
占いが当たらない理由については、別記事「占いはなぜ当たらない?元占い師が考える『当たる・外れる』より大切なこと」でも詳しくまとめています。
アゲ鑑定かも?と思ったときの付き合い方
その場で答えを決めなくていい
「うれしい結果だったけれど、少し引っかかる」。
そんなときは、すぐに信じるか疑うかを決めなくても大丈夫です。
鑑定の直後は、安心した気持ちや期待が大きくなっていることもあります。
言われた内容と気になった点をメモして、少し時間を置いてから読み返してみましょう。
たとえば「相手から連絡が来る」と言われた場合。
時期や説明された理由、自分へのアドバイスも一緒に残しておくと、あとで振り返りやすくなります。
落ち着いて読み返すうちに、「この言葉には励まされた」「ここは説明が足りなかった」と、受け止め方が整理されるかもしれません。
鑑定のすべてを、一度に受け入れなくてもかまいません。
何人もの占い師を渡り歩かない
アゲ鑑定だったのか確かめたくて、別の占い師にも聞いてみたくなることはあるでしょう。
ただ、「誰かに本当の答えを出してほしい」と次々に相談すると、違う結果が出るたびに迷いが増えてしまうこともあります。
同じ良い結果が並んだとしても、それだけで未来が約束されているとは限りません。
別の意見を聞くこと自体が悪いのではなく、納得できる言葉が出るまで相談を繰り返していないか、一度立ち止まってみましょう。
再び相談する前に、「何が分からなくて困っているのか」を一つ書き出してみてください。
鑑定の説明への疑問なのか、相手の気持ちへの不安なのか。
それが見えると、占いで聞きたいことと、自分で確かめられることを分けやすくなります。
相談を続けたくなったときは、次に利用するまで間を空けたり、使う金額を決めたりしておくと安心です。
そうすることで、気持ちのままに予約を重ねてしまうのを防ぎやすいはずです。
「控えたいのに、また相談してしまう」と悩んでいる方に向けて、占い依存をやめたいときに試したい考え方もまとめています。
複数の鑑定結果をどう受け止めればよいか迷ったときは、占い師によって結果が違う理由と、真逆の結果との向き合い方も読んでみてください。
最後は自分で判断する
占いの言葉に背中を押してもらうことはあっても、その先をどう歩くかは、自分で選んでよいのです。
たとえば「待っていれば恋が進展する」と言われても、待ち続けることがつらいなら、その気持ちを無理に抑え込まなくて大丈夫です。
相手の実際の言動や、自分がどんな関係を望んでいるのかも、判断するための大事な材料です。
「占いでそう言われたから」だけでなく、「私はこうしたいと思ったから」と選べるかどうか。
一度、自分の心にも問いかけてみましょう。
励まされた言葉は、お守りのように心に残しておいてかまいません。
その言葉を支えにしながらも、状況や気持ちが変わったときには、選び直してよいのです。
元占い師の私が思う「信頼できる鑑定」
お客様のことを第一に考え、伝えるべきことを伝えたうえで、その先を一緒に考えてくれる。
私は、そんな鑑定こそ信頼できると感じています。
その場で安心してもらうために、必要なことまで伏せてしまうのは、お客様のためにはなりません。
だからこそ、つらい結果を伝えるなら、フォローまで含めて鑑定であってほしい。
「難しいですね」で終わらせず、今できることや、状況を少しでも良くするための対策を一緒に考える。
すぐに動けないときには、気持ちを整理する時間も尊重する。
そんな姿勢こそ、大切にしていきたいところです。
たとえば、恋愛で進展が難しいという結果が出たとします。
相手との関わり方を見直したり、自分が無理をしていないか振り返ったりする余地はあります。
望む未来を約束することはできなくても、相談者が自分を大切にしながら進める道を、一緒に探すことはできるはずです。
鑑定のあとに「つらい話もあったけれど、自分にできることが見えてきた」と思えること。
お客様が自分の足で一歩を踏み出せる。
そんな鑑定こそ、私が考える信頼できる鑑定です。
まとめ
アゲ鑑定かどうかは、良い結果を言われたというだけでは判断できません。
反対に、厳しい言葉を伝える占い師だから信頼できるとも限らないものです。
結果の理由を説明してくれるか、疑問に向き合ってくれるか、難しい結果でも対策を一緒に考えてくれるか。
そんな鑑定の姿勢にも目を向けてみてください。
元占い師として私は、その場で安心してもらうだけでなく、お客様が自分で考え、進んでいける力を支えたいのです。
占いでもらった温かい言葉は、心の支えにしてかまいません。
そのうえで、「私はどうしたい?」という自分の気持ちも大切にしながら、これからの一歩を選んでいけたらと思います。


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